槙原隧道

トンネル名称 槙原(まきはら)隧道
路線名 新城市道?
所在地 新城市豊岡
延長(m) 34m
道路幅員(m) 3.0m
車道幅員(m) 2.5m
歩道等(m) なし
有効高(m) 5.0m
竣工年度 明治19年(1886年)
壁面 内装なし 吹付(注1)
路面 セメント系
照明 あり(蛍光灯)
通行制限 なし
その他  
データは特記なき場合は平成16年度道路施設現況調査による
(注1)現地目視による
調査日 2007年3月3日



 JR飯田線槙原駅近くにある小さなトンネルです。H16道路施設現況調査によると竣工は明治19年とあり愛知県内最古のトンネルのようです。
 しかし残念ながらトンネルポータル等はなく山肌に穴を開けただけ(現在は坑口回りがコンクリートで固められていますが)の前近代型のトンネルです。愛知県内で西洋土木技術を用いた近代トンネルの始祖は与良木隧道となりそうです。
 きわめて小さいトンネルですがその荒々しい姿は非常に印象的です。 

 槙原駅側の入り口です。
 崖崩れでもあったのか法面の補強が強烈です。そのコンクリートの補強面にポッカリと穴が開いており、その穴こそが槙原トンネルです。
 トンネル上部が谷のように切れ込んでいるのでそこから崩れてきたのしょうか、とにかく物々しい雰囲気です。
 トンネル内部は微妙に曲がっています。
 イメージ的に近代的な土木技術とは無縁で、とにかくがむしゃらに人力で掘り進んだという感じのトンネルです。
 内部は素掘りの壁にコンクリートを吹付けて補強してあります。
 トンネル中央には蛍光灯が1つだけ灯っていました。
 反対側の入り口です。
 こちらはトンネル周囲を防護の金網で囲っています。やはりトンネルというより洞穴のようです。
 愛知県内ではこのようなトンネルは他に見たことありません。
 近くに最近立てられたらしい説明看板がありました。
交通の発達とともに拡大されましたとありますが現在でも十分に小さいです。が、その割りにトンネル周辺に通行規制の標識は無かったような…
 上の看板の隣にあった古い看板。
 トンネルのある所に断層があり崩れてくるようです。大掛かりな法面の補強もこの影響でしょう。
 あまりトンネルに向く場所とは思えませんが、当時はここ以外に作れそうな場所が無かったのでしょう。
 反対側にあった古い説明看板。
 柱状節理と板状節理の説明が書いてあります。



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初稿:2007年03月04日
名称をトンネルから隧道へ変更、文章追加、再公開:2009年12月31日