本坂隧道

トンネル名称 本坂(ほんざか)隧道
路線名
所在地 愛知県豊橋市嵩山町
延長(m) 212m
道路幅員(m)  
車道幅員(m) 4.3m
歩道等(m) 0m
有効高(m) 4.3m
竣工年度 1915年(大正4年)
壁面 覆工 煉瓦巻立 内装なし
路面 アスファルト系
照明 なし
通行制限 高さ制限3.2m
その他  
データは特記なき場合は「愛知県の近代化遺産」による
調査日 2006年7月15日



 愛知県と静岡県の境にある「本坂隧道」です。
 大正4年建設の煉瓦製でピラスター(飾り柱)付きの立派なポーターを持っています。このタイプのトンネルは愛知県内では珍しく、おそらくこの本坂隧道が唯一ではないでしょうか。
 このトンネルは「愛知県の近代化遺産」によると開削工法により作られたそうです。開削工法とは山の斜面を掘り進むのではなく、トンネル全体を一度溝のように掘ってしまい構造物を建設後埋めなおすタイプの工法です。
 昭和50年代になって近くに国道の新線と有料の新トンネルが建設されました。それに伴いこの古いトンネルも一応の使命は終えていますが、新トンネルが有料のせいかトンネルのある道は現在も国道指定がなされ、この「本坂隧道」も現役に留まっています。
 官報などで調べたわけではありませんが、「本坂トンネル」の無料解放(2008年3月31日)後各種地図等では「本坂隧道」を含む旧道区間は国道の表記がされていません。国土地理院の電子地図Webでも同様に国道表記がされていないことから旧道は既に国道指定を解除されていると思われます。

 愛知県側の入り口です。
 重厚な煉瓦積みのポーターで左右にはピラスターと呼ばれる飾り柱が備わっています。
 トンネル内部です。
 残念ながらトンネル内の愛知県側は補強のため金属板が貼り付けられています。
 さらに残念なのはトンネル内街ともスプレーによる落書きが目立ちます。こういった古いトンネルは、よく心霊スポットにされ心許無い人たちにより荒らされてしまいます。
 トンネルの静岡県側は煉瓦の壁面が残っています。
 上下で色が違いますが下のほうは塗装されているようです。
 静岡県側の入り口です。
 ぜひなんとかして、修復・保存して欲しいトンネルです。
 扁額です。右書きで「本坂隧道」とあります。
 トンネル内部にある静岡県と愛知県の県境。
 これを境に愛知県側は内壁が金属板で覆われています。



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初稿:2007年03月11日
地図リンク修正、国道トンネルからその他のトンネルへ変更:2015年1月1日