戸谷隧道

トンネル名称 戸谷(とだに)隧道
路線名 石川県道43号丸山加賀線
所在地 石川県小松市大杉町
延長(m) 402m
道路幅員(m) 2.1m 
車道幅員(m) 1.6m 
歩道等(m) 0m
有効高(m) 2.2m
竣工年度 1930年(昭和5年)
壁面 内装なし 覆工(吹付け)
路面 セメント系
照明 なし
通行制限 高さ制限1.7m、幅員制限0.8m(注1)
その他  
データは特記なき場合「平成16年度道路施設現況調査」より
(注1)現地標識より
調査日 2009年9月5日



 酷道系のサイトなどでお馴染みの石川県道43号丸山加賀線にある戸谷隧道です。
もっとも、トンネルを含む区間は車両通行止めとなっているようで、最近のロードマップなどはトンネルやその前後の区間の記載が無くなっています。ひょっとすると既に県道指定さえ解除されている可能性も無きにしも非ずでしょうか。
 トンネルに至るまでの道も状態が非常に悪く、普通の乗用車ではきびしいとの噂も聞きましたが取り合えず行けるとこまで行って見ようと現地に向かいました。

 石川県道43号線の西側(加賀市側)の通行止め開始場所です。
地図ではもう少し先まで県道が続いていることになっていまして、実際にこの先も舗装路は続きごく一部には2車線区間もありますが、程なくして未舗装の荒れた道になります。
 未舗装区間の路面状態はかなり悪く、最低地上高の高い4WDのクロカン車などでなければ厳しい道です。あと当然道幅も非常に狭いです。
 余りの悪路に西側からのアプローチは諦め、赤瀬ダムのある東側からトンネル前まで登ってきました。
 こちら側も、対向不能の絶対1車線、ガードレールなしの断崖絶壁の道ですが、路面は比較的フラットな砂利?道で普通の車でも比較的楽に進入してこれました。
 東側のトンネル入り口です。
 煉瓦積みで左右にピラスターを持つ古風なポータルですが、元々の形なのか後年に崩れたのか分かりませんが歪な形をしています。
 また、入り口前には進入車両の大きさを制限するためでしょうか、H鋼によるアーチが設けられています。
 内部はコンクリートの吹き付けです、トンネルの建設時期を考えると当初は素掘りだったものに後年改良されたのではないでしょうか。
 途中、所々コンクリート巻き立ての箇所があります。
 ネットでも有名ですが、内部にはすごい数の蝙蝠が生息しています。なぜか写真にはほとんど写らないのですが、車が進入すると中は大量の蝙蝠が黒い渦巻きみたいになって飛び回っています。
 所々鉄骨により補強がされています。
 また、水抜きの為なのか壁面からは至る所からパイプが突き出しています。
 西側の出口が近づいてきました。こちら側は出口まで数十メートルに渡って鉄骨による補強がなされています。
 西側に出てきました。
 トンネル入り口部分の路面が非常にぬかるんでいて、2WDの車だと多少勢いをつけて進まないとスタックするかも(車高の低い車で勢いをつけて進むと底を擦る可能性も高いですけど…)。
 西側のポータルです。
 こちら側は無機質な感じのコンクリート製のポータルです。おそらくは内部と共に後年に改良された物でしょう。
 西側入り口の周辺です。
 こちら側は道も荒れていてトンネル周辺も草に埋もれています。
 東側に戻って来ました。
 車と比べるとトンネルの小ささがよく分かるかと思います。
 確かに小さいトンネルですが、幅0.8mはちょっと大げさですね。実際には普通車でも通行できます。



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初稿:2009年9月27日