飛越トンネル

トンネル名称 飛越(ひえつ)トンネル
路線名 国道360号線
所在地 岐阜県飛騨市宮川町小豆沢
延長(m) 1052m
道路幅員(m) 12.1m
車道幅員(m) 6.5m
歩道等(m) 2.5m
有効高(m) 4.5m
竣工年度 1998年(平成10年)12月(注1)
壁面 覆工 セメント系 内装なし
路面 セメント系
照明 あり
通行制限  
その他  
データは特記なき場合は平成16年度道路施設現況調査による
(注1)現地銘板より
調査日 2011年8月12日



 「飛越トンネル」は岐阜県北部の飛騨市宮川町(2004年までは吉城郡宮川村)にある国道360号線のトンネルです。
 国道360号線はこのトンネルの一つ富山よりの「加賀澤トンネル」手前で富山県より岐阜県に入りますが、この辺りは県境が入組んでいるため「飛越トンネル」東側の入り口は再び富山県になりトンネル途中でまた岐阜県に戻ります。
 飛騨市宮川町は豪雪地帯で、国道360号線も旧道時代は冬季閉鎖され富山県との交通は遮断されていたそうです。「加賀澤トンネル」西側と「飛越トンネル」東側は「飛越橋」という全面をスノーシェードに覆われた橋で結ばれ、国道を車で走行しているとこの2つのトンネルは一つのようになっています。
 このトンネル現地の銘板には「小豆沢トンネル」と表記がされています。しかし東側(岐阜県側)の坑門の扁額には「飛越トンネル」と書かれています。なぜ表記が違うのか分かりませんが「平成16年度道路施設現状調査」には「ヒエツトンネル」と記載されているのと、扁額に書かれている名を正式名とするという当HPのローカルルールによりここでは「飛越トンネル」として紹介します。
 なお同じ飛騨市の神岡町にも、岐阜県と富山県を結ぶ有峰林道のトンネルとして同名の「飛越トンネル」があります。

西側より(宮川方面)
 岐阜県側から見た「飛越トンネル」です。
 トンネル上を横切っているのは旧道になりますがこちらも最近になって作られた道路のようです。本来の旧道はトンネルのすぐ手前を横切っていましたが、過去に大規模な土砂崩れがあったらしく、写真のトンネル右側あたりで路盤がまるごと流されてしまっています。
 なお旧道は途中の観光施設までで、その先は廃道となっています。
 トンネル手前の橋は「小豆沢高架橋」、左のトンネルはJR高山本線のものです。
 JRのトンネルの上に本来の旧道の一部が見えています。
 「飛越トンネル」岐阜県側の坑門です。
 扁額です。「飛越トンネル」と書かれていますが…
 トンネル銘板です。
 こちらは「小豆沢トンネル」となっています。
 どういう経緯で食い違っているのか分かりませんが、市販の地図などでは「飛越トンネル」と表記されています。
 また、「平成16年度道路施設現状調査」には竣工年は平成11年(1999年)となっていますが、銘板によると平成10年(1998年)のようです。
 トンネル内部です。上り線側に歩道があります。


東側より(富山方面)
 「飛越トンネル」と「加賀澤トンネル」との間にある「飛越橋」です。ご覧の通り全面がスノーシェードで覆われています。
 「飛越トンネル」富山県側の坑門です。
 「飛越橋」を覆うスノーシェードが坑門と隙間なく接続されています。
 「飛越橋」上から見た「飛越トンネル」の坑口です。
 上の写真とは逆に、「飛越トンネル」出口付近より見た「飛越橋」です。写真で黒っぽく見えるところが「飛越橋」のスノーシェード部分で、奥に見える白っぽい壁の部分は「加賀澤トンネル」の内部になります。
 トンネル出口部分に非常口があり、ここから外に出ることが出来ます。非常口は旧道につながっていますが旧道は路盤崩落により廃道になっています。また、非常口の扉は閉めてしまうと外側からは開かないのでご注意を…
 こちら側にもトンネル銘板が取り付けられています。(下り線側壁面にあります。上の写真にも写っていますね。)


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初稿:2011年8月16日